TortoiseGit ローカルマシン上の作業フォルダの変更履歴を管理する 第3回
TortoiseGitを使って、ローカルマシンにある作業フォルダの変更履歴を管理します。
変更履歴を保管する場所を作成
変更履歴を保管する場所を「リポジトリ」と言います。
リポジトリを作業フォルダの中に作成します。
作業フォルダを新規作成した時のみリポジトリを作成します。
- 作業フォルダを右クリックして表示されるメニューから「Git ここにリポジトリを作成」をクリックします。
- 「Bareを生成」にはチェックをせずに「OK」をクリックします。
- リポジトリの作成を完了すると、「チェック緑」印がフォルダのアイコンにつきます。
変更を変更履歴に記録
変更を変更履歴に記録することを「コミット」と言います。
コミットは作業フォルダで行います。
- 作業フォルダでファイルを変更し保存します。
- 作業フォルダを右クリックして表示されるメニューから「Gitコミット」をクリックすると、作業フォルダのコミット画面が表示されます。
- 「メッセージ」に変更についてのメッセージを入力します。(メッセージは変更履歴に表示されます。)
- 「変更した項目」には、作業フォルダにあるファイルで、前回のコミットから変更したファイルが表示されるので、変更を記録したいファイルを選択してチェックを入れます。
- 「OK」ボタンをクリックします。変更が記録できれば「成功」と表示されます。
(補足1)「バージョン管理外のファイルを表示」にチェックを入れると、作業フォルダにあるが管理外のファイルを「変更した項目」に含めることができます。
(補足2)管理外のファイルを選択した場合、ファイルが管理対象に追加された後、変更が記録されます。
(補足3)変更の管理状況を表す印があります。
- 「チェック緑」印 ・・・ 変更を変更履歴に記録済み
- 「!赤」印 ・・・ 変更を変更履歴に記録できていない
- 「?青」印 ・・・ 管理対象に追加できていない
変更履歴を見る
変更履歴を「ログ」と言います。作業フォルダのログが表示されます。
変更は前回コミット時からの差分として記録されていて、その差分を「リビジョン」と言います。
- 作業フォルダで右クリックして表示されるメニューから 「TortoiseGit」をクリックします。
- 「ログを表示」 をクリックすると、作業フォルダのログ画面が表示されます。
ログ画面
ログ画面は3段構成です。1段目がリビジョン一覧です。2段目がメッセージです。3段目が変更した項目一覧です。
1段目のリビジョン情報と2段目のメッセージでリビジョンを選んだ後、3段目の変更した項目をクリックして、変更した項目の中の変更内容を見ます。
リビジョン一覧
- アクション、メッセージ、作者、日時が一覧表示されます。
- アクションには「追加」「変更」などの印が表示されます。
- メッセージには、コミット時に入力したメッセージの一部が表示されます。
- 作者には、ユーザー情報で入力した名前が表示されます。
- 作業フォルダを「ワーキングツリー」と言い、「Working tree changes」は「作業フォルダの変更」のことです。
- 「master」は作業フォルダの変更履歴のことです。
メッセージ
- コミット時に入力したメッセージの全文が表示されます。
変更した項目一覧
- 1段目で選択中のリビジョンで変更した項目が、3段目の変更した項目一覧に表示されます。
- パス、拡張子、状態、追加した行(行数)、削除した行(行数)が一覧表示されます。
- パスに表示されている項目をクリックすると、TortoiseGitMerge画面が表示され、変更した項目の中身を見ることができます。
- TortoiseGitMerge画面には、前回コミット時の内容と今回コミット時の内容が左右に表示されます。差分には色がついていてわかりやすいです。
次回
共有ファイルの変更履歴を管理する場合について書きます。
記事一覧
第2回 TortoiseGit Windows(64bit)にTortoiseGitをインストールする
第3回 TortoiseGit ローカルマシン上の作業フォルダの変更履歴を管理する
第4回 TortoiseGit 共有ファイルの変更履歴を管理する